おひな様
毎日ニュースをにぎわせた豪雪もようやく峠を越し、春の訪れが待ち遠しい季節となりました。そして、もうすぐひな祭りの季節がやってきます。
嫁いだ娘に孫娘が誕生した際、雛飾りを贈ろうと思ったのですが、「置く場所がないから要らない」と娘は頑なに拒否しました。確かに、今の住宅事情ではタンスも少なく、ましてや段飾りを飾るスペースはありません。初孫の男の子が生まれた時も、「カブトは要らない」と断られました。
それでも諦めきれず、近くのイオンの特設雛コーナーをのぞいてみることにしました。すると、定番の雛段飾りに混じって、何とも可愛らしい雛飾りが目に入りました。それは、楕円形の木製二段の台に並ぶ、愛らしい表情のお内裏様とお雛様、そして三人官女。コンパクトで場所を取らないそのデザインに娘も気に入り、購入することになりました。
いざ家に飾ると、孫たちは「かわいい、かわいい」と大喜び。あまりの可愛さに触らずにはいられず、お内裏様を歩かせたり、抱っこしたり。気づけば烏帽子が取れ、ぼんぼりが壊れるというハプニングもありました。
それでも、今年で三回目のひな祭りを迎える今、3歳に成長した孫娘は、相変わらず「かわいい、かわいい」と雛飾りに話しかけているそうです。名前までつけて、大切にしている姿を想像すると微笑ましく、嬉しい気持ちになります。
何よりも、この雛飾りのデザインセンスの良さ、発想の素晴らしさには私自身も感心しています。孫が大きくなっても、このお雛様を大切にし続けてくれることを願いながら、今年もまた、ひな祭りを迎えるのを楽しみにしています。