恋するほど大好きな車。
皆さんはシトロエン2CVという車をご存じでしょうか?
1990まで生産されていたフランスの国民車。
あまりにも醜いデザイン、簡素な構造なので「こうもり傘に4つの輪」「醜いアヒルの子」「犬小屋」などと呼ばれていましたが、その合理性が当時の大衆に支持され、フランスをはじめ、ヨーロッパ全土を埋め尽くしました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BB2CV
高校生の時、この車をカー雑誌で見て衝撃を受けました。空冷水平対向2気筒、600cc29馬力で、車重600Kgの軽量なボディを前輪駆動で引っ張る。
前後の車輪がロットで繋がっていて、常にボディを水平に保つ前後輪関連懸架。手で巻き取れるキャンパストップ。エアコン代わりにウインドウ下の横長の窓を開けて風を取り込むアイデア。ゴムバンドに布を張っただけの、簡素だけど乗り心地の良いハンモックシート。
まるで知恵の輪のような、玩具のような車に「大人になったら絶対にこの車に乗るんだ!」と決めていて、実際に30年ほど前に最終モデルを新車で購入しました。
独特のソフトな乗り心地が素晴らしくて、未舗装の道を探してドライブを楽しんでいました。
しかし、2004年に起きた新潟.福島豪雨でスピードメーターの上まで水没してしまい、
エンジンもシートも泥だらけになってしまいました。
「ベンツやBMWの高級車でも廃車しているのだから諦めたら」と車屋さんに言われましたが「ベンツもBMWもお金を出せば新車で買える。でも、この車はもう生産されていないのだから」と、直後にエンジンだけは掛かるように洗浄修理してもらいましたが、
すぐにまた故障。
その後は水没車ということで修理してくれる整備工場がなく、乗ることを諦めて長年車庫に眠らせていました。
しかし、恋するほどこの車が好きで、最近になってどうしてもまた乗りたくなり、先日、ダメ元で尋ねた会社が快く修理を請け負ってくれることになりました。
(4本のタイヤはひびが入っていて全て交換、ホイール2本も。ヘッドライトもシートも交換です)
(世界中にいるマニアのために、現在も数々の部品が製造されています)
預けてから2週間でエンジンは簡単に直ったそうですが、他にいろいろな部品を取り換えなければならなく、大分予算オーバーになりそうですが、早く乗りたくてうずうずしています。
直ったら、壊れたカーラジオの代わりに「高音質サウンドバー」を積んで、古きフレンチポップスでも聴きながら、田舎道でのドライブを楽しみたいと思っています。
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